三つの奇妙な夢

奇妙な夢を今日、三本見た。

 

二つは夜に、一つはうたた寝をして見たさっきの夢。

 

一つ目の夢はこんな夢だった。

あんまりよく覚えてないが、大きな船が海面に浮かんでいるようなところの近くを姉と兄の車、私の乗る車(かなにかの乗り物)に分かれてどこか同じ場所へ向かって走っている。船は夜の海面に浮かぶ豪華客船のようにキラキラとしていて何か私たちの行く場所と関係しているようだ。私たちは辿り着かなければならない場所がある。でもその場所はどうも私たちに大きな困難を受け入れるための場所のようだ。私の乗る乗り物から兄と姉の乗る車が見える。私は後を追っているわけだ。離れているのになぜか兄と姉の乗る車の中での会話や兄の意識体のようなものを私は感じ取ることが出来ている。兄はひどく思い悩んでいた。あの場所に辿り着く前にもう諦めようとしている、または別の困難を選んでも同じだというふうな兄の意識体が私に届く。私は心配しながら後を追っている。すると兄の運転するその車が突然急発進したまま高い崖から飛び降りた。下は海というよりか囲いのある水場のような場所だ。落ちる瞬間の車から発せられた兄の意識体は自棄になった感じというよりも一種のすがすがしささえ感じて、兄はいい方へ向かうと信じて崖からジャンプしたことがわかった。そして下の水面に車が落ちて私は青褪めて上から覗くと、兄と姉は自力で車のドアを開けて水面まで上がって頭を出した。二人は助かった、でも!私は上から兄と姉に向かってでかい声で思い切り叫んだ。「みちた(私の飼ってるうさぎ)が死ぬ!!」車の中にはみちたがケースに入れられて一緒に乗っていたのだ。みちたは一人で出られない、ということはほっといたら死んでしまう。私は大慌ててで下まで降りていき水の中に飛び込んだ。沈んだ車の中からみちたを助け出そうとしたのだ。しかし息が続かず一回目はすぐに陸まで上がって、もう一回、今度は後ろに走って助走をつけて両腕を頭の上に飛び込みの選手がやるようなポーズをとって勢いよく飛び込んだ。そしてみちたの入ったケースを車の中から出して水面に上げ、陸でケースの中を覗いた。すると防水のケースだったから水はほとんど入っておらず、みちたは無事だった。私はほっとした。

 

 

二つ目の夢はこんな夢だった。

最後のほうしか覚えてないが、どこか広い別の家で私は暮している。そこに十何年振りかにお父さんが帰ってくる。(現実では他界しているが夢の中ではやっと帰ってきたと喜んでいる)しかし喜んでいたのも束の間、お父さんの顔は深刻そうな顔で、どうしたんやろうと思っているといきなし持っていた新聞紙を急いでひらげて、一面に載っている記事を私と他の人間(私のほかにも誰かいたような気がするが、思い出せない。)に見せる。しかし記事にはひらげた一面全体にものすごく長くてややこしいことが書かれていてなんのことが書かれているのかよくわからない。お父さんが非常に深刻な事態だという感じで説明してくれた。話を聞いてると、私もその深刻さがわかってきた。その事態とはこういった事態だった。この世は悪の暗黒陰謀組織というものが存在していて、ほぼ大統領や首相がその組織に入っている。その組織はこの世から人類をとにかく減殺させようと企んでいる。絶大的な権力化で今行われて、ついに我々にその闇の手が直接的に近づこうとしている。どんな手かというと、その組織はある生物体を繁殖させることに成功したと言う。その生物体のDNAは、どうやら昔に存在していたと言う河童のミイラから取り出せたDNAで、そのDNAを使って、ある新種の生物体を作り出すことに成功したと言う。確かに新聞には河童のミイラの写真が載っている。私はその生物を想像してみた。たぶんプレデターとかああいう感じなんやろな・・・。恐ろしすぎる。そんな生物が何体もいきなし家の窓をぶち割って中に入ってきて、グギャオゥ!とか言われたら恐ろしすぎるだろう。そして喰われるか殺されるのだ。いつ、そのプレデターみたいなやつらが我々を襲うかもうわからないと新聞に書かれている。とお父さんは話してくれた。逃げ場などない、一体どうすればいいのか。私は恐怖に慄き震え、絶望的な事態に悲しんだ。

 

 

 

三つ目の夢はこんな夢だった。

なにか悪霊とか、自縛霊とか、背後霊みたいなものたちにどうやら私は取り憑かれてしまったようだ。それも、ものごっつい数の亡霊たちに。なのでぐったりとして、横になっていた、部屋が暗くて怖い。部屋が暗いのはカーテンを閉め切っているからで、カーテンの隙間からは光が漏れている。カーテンさえ開ける元気も悪い霊たちに奪われてしまってるようだ。でも部屋が暗いからすごく怖くて、なんとか明るくしたい。一人は怖い。恐ろしい。誰かと話さなくてはいけない。私はパソコンのソフトで恋人に話しかけようと思った。でもなかなか起き上がれない。私はやっと疲れた重苦しい体を起こしてパソコンの前にだらんと座った。パソコンの画面にはとてつもない数のタブや立ち上げているソフトがずらっと並んでおり、こんなに並んでいたのでは重くて動かないし、そのソフトがどこにあるかさえわからない。私はものすごい体を椅子にずらしてずり落ちそうな格好でパソコンの画面からそのソフトを探し出そうとした。部屋が暗い。暗くて怖い。こんな暗いと余計霊たちが集まってきてしまう。部屋を明るくしたい。明るくせねば・・・。するとその時、カーテンがぶわっと舞い上がって、窓が外れた。外は嵐が近づいていて、ものすごい風で窓が外れてしまったようだ。私はよかった、これでカーテンを開きに立ち上がれると思い、喜んでカーテンを開きに行った。窓を直して、そうだ、嵐がやってくるから外にあるものとかをなんとかしないといけない。私はベランダへ出た。現実のベランダより大分広いベランダだが気付かない。私は布を被せたりしていた。外は暗い。するとお兄ちゃんがベランダからやってきた。知り合いを連れてきている。お兄ちゃんは家が隣のようだ。三人で嵐に備えて物を守るため布を巻いたりした。布がなくて私の古いコートなどで巻いていたが、もうしょうがないと思った。そしてお兄ちゃんが買ってきた野菜などを下に下りて上に上げるのを手伝った。ベランダから手を出して上から持ち上げてくれるのはいつの間にかしんちゃん(私の上の兄)に変わっていた。玉ねぎなどたくさん入った袋をよいしょと持ち上げて、ほうれん草はなぜか袋に入ってなくて萎れて虫にたくさん喰われていたのでこれはええかなと思った。

 

目が覚めて窓を開けると風が強かった。今は雨が降っている。