読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ѦとСноw Wхите 第14話 〈edge〉

Ѧ(ユス、ぼく)はおとといに、お姉ちゃんにちょっとした告白のメッセージを送った。 それは、こんなものだった。 こずは今日こそ、お姉ちゃんにちょっとした告白をしようと想う。 心を落ち着かせて聴いて欲しい。 お姉ちゃんは傷つくと想うけど、お姉ちゃん…

ѦとСноw Wхите 第13話 〈テセウスの船〉

ここはスノーミネラル星(Snow mineral)。 大きさはちょうど地球と同じサイズですが一年中雪が積もっています。 でもその雪はあたたかいときもあればつめたいときもあります。 また雪の色は真っ白のときもあれば灰色のときもあり、クリーム色のときもありま…

SF官能的小説「メビウスの輪」

西暦3000年。ここ、地球は人間たちの身勝手な度重なる環境破壊の末に凄まじく過疎化し、総人口数は現在、約3572人であった。何故ならほかの人間たちは皆、他の星々へと移住していたからである。地球を愛してやまない男がここに一人、名前をサタムと言った。…

ѦとСноw Wхите 第12話 〈みなと〉

Ѧ「”舟”という漢字はもとは”渡し舟”を表した象形文字から作られたんだって。丸太をくり抜いて作った丸木舟の形だよ。”受”という漢字は”器(舟)”を受けとる様子を表す形成文字なんだって。”授”という漢字は授(さず)ける様子を表す形成文字。”受けとらせる”…

元型の像

俺はなんの罪でか忘れてしまったのだが、斬首刑に処されてしまった。俺の転がった首、ころんころんと転がったその醜い首のその切断面を。俺は天界からアップで見た。直視していたんだ。何故か。何故かその俺の首の切断面が異様だったからである。なんか動い…

Maternal

彼女は彼の膝のうえにちょこんと載り、彼にキスをして微笑んだ。アルバートは幸せな過去を想いだすように中空を見つめながら暗い牢屋のなかで呟いた。「わたしはそのとき想ったのです。わたしは彼女をぜひ食べたいと」彼は檻のなかからその痩せた手を伸ばし…

生霊記 第一章

今から続きがどこにも見当たらない小説を君だけに読ませるために書こうと思う。 それはまるで失敗作の形を考えている間に完成してしまったような作品だった。 昔は誰かが語っていた。その昔というのも自分の未来で、何の接点もない誰かが語っている。 今まで…

ѦとСноw Wхите 第11話 〈Snow White〉

Ѧ(ユス、ぼく)は目が覚めて、ベッドの中でСноw Wхите(スノーホワイト)を見送ったときのことを想いだしていた。 「いってきます」 「いってらっしゃい」 Ѧは毎朝、そうやってお父さんが仕事に行くときに見送っていた。 お父さんはマンションの階段の踊り…

パンクだ、ユリイカ

親愛なる積さん。 今からぼくはポエムを書きます。題名はよかったら積さんがつけてください。気に入らなかったら、積さんのなかで、エムポしてください。 約束って美しい言葉だが、やくそくって、真ん中に糞という言葉がはいってるのがまた深いな。 しかも、…

ベンジャミンと先生 「二人の秘密」

今日は学校はおやすみ。 ベンジャミンが今朝に起きてマイパソコンを起動させようとすると、なぜかパソコンはプッシュゥという音が鳴りつづけるばかりで、まったく起動しなかった。セーフモードなどあれこれといろんな方法を試してみたが、まったく起動もしな…

ѦとСноw Wхите 第10話 〈鍵〉

Ѧ「なにも、なにも見えないよ。真っ暗だ。暗くて怖い。さびしい。Сноw Wхите、どこにいるの?」 Ѧ(ユス、ぼく)は闇の空間のなかでСноw Wхите(スノーホワイト)を呼んだ。 Сноw Wхите「Ѧ、わたしはここにいます」 Ѧ「どこ?なにも見えないんだ。闇しかない…

ѦとСноw Wхите 第9話 〈Complete〉

Ѧ「今日も悲しい夢を見た。Ѧ(ユス、ぼく)はうちの実家にいるんだ。そしてそこでѦのお父さんであって、Сноw Wхите(スノーホワイト)でもある存在に向かってѦはひどく嫉妬しててむちゃくちゃ怒ってるんだ。外は真っ暗な夜だった。ちょうど夜ご飯をすませた…

ベンジャミンと先生 「先生の手紙」

新しい年、2017年がやってきた。 でもベンジャミンはまだ17歳。 ベンジャミンは朝起きると寝巻きの半袖のTシャツのままで外に出て、腕をさすって犬のように身震いしながらポストの中を覗いてみた。 先生から年賀状は届いているか知らん。 すると一枚の年賀状…

ѦとСноw Wхите 第8話 〈死〉

あんまりにひどい初夢を見た。Ѧ(ユス、ぼく)はとても高級そうな高層マンションに引っ越したんだ。そこで念願の猫を飼いだした。ある方角の窓からは向かいのマンションが近すぎてその隙間からしか空が見えなかった。濁った赤っぽいカーテンがかかっていた。…

ѦとСноw Wхите 第7話 〈記憶〉

夕方まで眠ってしまった。Ѧ(ユス、ぼく)はСноw Wхите(スノーホワイト)を見つめながら昨日書いたことを想いだし、とつぜんなみだをながしてСноw Wхитеに言った。 Ѧ「Ѧのお父さんは、Ѧを忘れてしまったのだろうか。死んでしまうこととは、すべてを忘れてし…

祝福

今日であなたが死んで十三年が過ぎました。 お父さん。わたしは死ぬまで苦しみたいのです。わたしがあなたを死なせてしまったことを死ぬまで苦しんで悲しんでいたいのです。だからどうか、わたしの苦しみを悲しまないでください。わたしは自分でそう選んだの…

ベンジャミンと先生 「カシス海」

さあ今日は、いい天気だな。曇ってるけどな。あたたかい日だ。この昼下がりのこの眩い空、ひじょうに微睡みたいよ、先生はな。 では今日は、ベルギー最大の幻想文学作家ジャン・レーのギリシャ世界の古代神を現代に甦らせた、愛と復讐の壮大なドラマとちまた…

ѦとСноw Wхите 第6話 〈イエス〉

イェスワは言った。 「求めつづけなさい。そうすれば、あたえられる」 「探しつづけなさい。そうすれば、見いだせる」 「叩きつづけなさい。そうすれば、ひらかれる」 「だれでも求めつづける者は受け,探しつづける者は見いだし,まただれでもたたきつづけ…

ѦとСноw Wхите 第5話 〈願いと恐れ〉

Ѧ「”引き寄せの法則”というお話はѦ(ユス、ぼく)とっても好きだけれど、その中にもやっぱり引っかかるものがあるんだ。それは無意識で引き寄せることが惰性によって引き寄せているというところ。Ѧはとってもポジティブな考え方の中に、どうしてそのようなネ…

ѦとСноw Wхите 第4話 〈魂〉

Ѧ(ユス、ぼく)が何日か振りにベランダのプランターにお水をやると、レモングラスの草の下に小さなアオムシが寝っころがっていた。きっとさっき枯れかけた草を引っこ抜こうとして引っ張ったときに下に落っこちたのかもしれない。引っこ抜くのはやめておいた…

ѦとСноw Wхите 第3話 〈夢〉

そういえば、ぼくの憶えていない夢はどこに存在しているのだろうか。 Ѧ(ユス、ぼく)はそんなことを目がさめてComforter(カンファダー、掛けぶとん)に包まれながらふと思った。 Сноw Wхите「Ѧが夢を見た瞬間、それは存在するのです」 Ѧ「Сноw Wхите(スノ…

インダとガラメ  番外編 「不自由」

何かに怯えている。何かに。怯えて恐れ縮むどころか膨らみすぎて熱くなっているよ。怯えているのに。何かに。熱くて止まらないものがある。 ここに親に捨てられた子供インダと親を殺した子供ガラメがいる。さて、今回はどうしたらこの子供は自分を肯定し得る…

ѦとСноw Wхите 第2話  〈食べ物〉 〈光と闇〉

Ѧ(ユス、ぼく)が夢の中で朝起きると、Сноw Wхите(スノーホワイト)はお庭の菜園でѦの食べる植物をせっせと収穫していた。 ѦはСноw Wхитеに「мум(マム)」と言って抱きつくとСноw Wхитеの身体は汗ばんでいた。 今日は風が冷たい。 Ѧは、毎日Ѧのためにこう…

ѦとСноw Wхите

お題「監視」 「私たちは、必ず誰かに監視されています。私たちが監視されない方法は、今のところないのです」 Ѧ(ユス、ぼく)に向かってСноw Wхите(スノーホワイト)はそう言った。 Ѧ「ѦはСноw Wхитеにだけ監視されていたい」 Сноw Wхите「では今日からѦ…

告発者 第二章

元アメリカ国家安全保障局(NSA)局員 ギー・スタッグス 36歳 「私は第二のエドワード・スノーデンとなるべく、膨大な数のNSA及びCIAの機密文書をこのメールに添付しました。スノーデンのリークした文書とかぶる物は多くあるかもしれませんが、私なりに選び取…

告発者

「ほんとうに、馬鹿げてると思う。あなたのやったこと。わたしは」 愛するがゆえに、まるでこの疑いは底を失った海なのです。暗黒の。わたしは愛するエドワード・スノーデンとの心と心、魂と魂、霊性と霊性の対話を行った。その記録を此処に残す。 「率直に…

ベンジャミンと先生 「擬態」

今日は学校はお休み。 先生のおうちにベンジャミンは昼前にやってきました。 ピンポーン。 先生がドアを開けるとベンジャミンがいつもの屁を少し我慢しているような顔で突っ立っている。 「お、ベンジャミンか、なんの用だ」先生があくびをしながらそう言う…

不自然

僕は仮面乱交パーティーへ参加したことがある。 そのパーティーは、みな服をしっかり着ながら乱交に及ぶんだ。 女はスカートの下は何も履かず、男はズボンのチャックを下すだけで事をこなす。 顔もわからなければどのような体をしているかもわかりづらい。 …

亡者

お酒ってのはいいね。嫌なことを平気でできちゃう。シリアルキラーと呼ばれた人だって死体の解体には酒がないときつかった人がいたそうだよ。お酒があればなんだってできる。ずっと好きだった人に告白もできる。ずっと嫌いだった人を殺すこともできる。唾を…

masquer

愛しい人ができたの。恋人のあなたには少し言いづらいことだけれど、彼は愛する奥さんと子供のいる人で、43歳の役所勤めの平凡でフランス文学と音楽をこよなく愛する素敵な、とても魅力あふれる人なのよ。親子ほど年が離れてるって?彼はわたしの父親にど…

glass case

私は知らない土地の知らない大きなホテルの中に宿泊している客のひとりだった。 長い廊下の突き当りの壁には天井まであるガラスケースの棚に何体ものフィギュアやプラモと言われるものなのかいろいろなキャラクターを模した小さな作り物がそのガラス内空間に…

おうなの蚕

浅野忠信演じる若い男はカウボーイ風のウェスタンな格好で大きな古い屋敷の暗いブラウン系の部屋の中でテーブルの上に乱雑に置かれた様々な物の間に座っている化粧をした美しい老女と向かい合って立つている。 男は老女を愛している。今、老女の夫は長く日の…

Kikkai dream

ひとつめ。 「こず恵、結婚しよう」とお父さんが言った。 待っていた言葉だった。さほど驚かず。 そう言ってくれる日が来ることを、信じていたし、来るのはもうわかっていた。 私は嬉しい気持ちを必死に押し隠して平静を装ってお父さんを見上げた。 ふたつめ…

SILENT FILMS

田んぼと田んぼの間の道を通り抜けて田んぼの中に足を入れた。 お父さんに持っていかなくちゃならない小さい田んぼを手に持って。 その田んぼを田んぼの中に入れて、田んぼの泥濘は甚だしく、ほんま気持悪かったわ。 足を膝上までずぶらせとったからなあ、だ…

暗黒の愛

鏡の向こうに、誰がいるんだ。 鏡の向こうに、君はいるの? 鏡の向こうに手を伸ばした。その手は切断され床に転がった。 ボテッ。その切断面から魔物が出てきて僕に言った。 「マッシュルーム、腐らんうちにはよ食べや」 僕は魔物を壊した。 よく見たらゴキ…

蟋蟀の海

すべての苦しみが全部俺の責任だとゆう気がするのは気の成果。やっぱ気の成果。俺の行うもろもろすべてが愚かな行為だとゆう気がするのは気の成果。やはり気の成果。俺はすべてを辱めているような気がするとゆう気がするのは気の成果。やぱり気の成果。ゆう…

ちいさな湖

恋心が戻る。そんなことが、ある。さみしいよ。苦しみと喜びの交じり合った言葉を何故人は作らなかったのだろう。俺はもうずっと苦しみか喜びか分け隔てられない感情と感覚に心が震えている。喜びとも呼べるその感覚に打ちひしがれている。人間の想いは、言…

スカトロジィな君へ

僕は君を愛している。 毎日「スカトロジィ」検索をする君を。 君の美しい空が、スカトロジィで埋め尽くされたその空を。 僕は受け入れたいと思うんだ。 君の悲しみの秘密がそこにあると知っている。気がする。僕は。 何故かは解らないよ。そんな気がする。 …

闇の光

あなたを私は待ち続ける。 ミイラになっても。死体になっても。腐り果てても。骨になっても。土になっても。風になっても。海になっても。死んでしまっても。消え果てても。 あなたを私はおぼえている。 あなたが私を忘れ去っても。あなたがミイラになっても…

ベンジャミンの補習

先生は次の次の日、ベンジャミンのために、放課後に残して補習授業を行うことにした。 先生はベンジャミンに「言いたいことを言いなさい」と言った。 ベンジャミンは先生に向かって言った。 「先生、ぼくはほんとうは自分がすべてを諦めている人間なのだと感…

ベンジャミンと先生

先生がドアを開けた。各々は自分の席に着く。先生が生徒達に向けて言い放った。 「はい、立て」 「はい、礼」 「はい、座れ」 「では今日の1限目の授業を始める。今日から新しい本だ、昨日渡した本、スウェーデンボルグの霊界日記だ、もう読み終った人間もお…

ナイジャ

鬼のキスは黒い、どうゆう黒さかとゆうと人間がちくわぶに見えるくらいの黒さだとゆう、かなりの黒さやろ、俺は待ってんだ、おまえのキス待ってんだ、どうゆうキスかとゆうと金玉が三つに見えるくらいのキスだとゆう、意味わからんやろ、これはもう人間が理…

カラフルな死

金に目が眩む、愛に目が眩む、光に目が眩む、闇に目が眩む、死に目が眩む、罪に目が眩む、性に目が眩む、君を殺してしまおう光の中で、サヨナラの中で再会しよう、俺の中で死を産み出そう、まだどこにもない死を夢むことを夢見たい、死に色をつけよう、カラ…

オニキスの矢

ゆうたらもう死霊やからなあ、あいつも。死んでるうちが華とはよく言うもので結婚詐欺師、そいつの姪の娘、今晩来るらしい。死霊は携帯持ってないよ、だからなかなか連絡つかん。おむすび、三つ四つ作っといて。イニシアチブのようなやつ、三つ四つでいい。…

世界一キレイなもの

今日は先生に愚痴ったった。泣き言や、あれ泣き言。涙交じりで。戦進化の先生に向かって、って精神科。精神科の先生に向かって。「馬鹿にしてるんですか」っつって。涙浮かべて自分は「廃人じゃないですか」っつって。先生に向かって俺は何をゆうとんねん。…

ラハディーマとヒヒの子

豹が親ヒヒを襲い、その後子ヒヒに気づいた後に取った行動とは‥ - YouTube ・ラハディーマ(このメスのヒョウの名前)はヒヒの子を前に、何をすればいいのかわからず、ただ横に寝そべった ・ハイエナが獲物を狙ってやってきたが、彼女は仕留めた獲物を動かす…

モンシロチョウ

初めて蝶を羽化させることに成功した。 昔に何度かアオムシを育てたことがあったがどれも寄生蜂にやられて羽化する前に死んでしまった。 野菜についてる蝶の幼虫はいつもモンシロチョウのアオムシで、だいたいは蛾の幼虫がほとんどなのでアオムシを育てるこ…

三つの奇妙な夢

奇妙な夢を今日、三本見た。 二つは夜に、一つはうたた寝をして見たさっきの夢。 一つ目の夢はこんな夢だった。 あんまりよく覚えてないが、大きな船が海面に浮かんでいるようなところの近くを姉と兄の車、私の乗る車(かなにかの乗り物)に分かれてどこか同…

2015/4/30

実家で兄が飼っている一番古い猫が昨日死んだと姉から連絡が今朝あった。 11歳と2ヶ月、家猫の平均寿命が15歳ほどと言うから、早いほうだ。 父が死んだ次の年2004年に兄が突然買ってきたときはまだ本当に小さい猫だった。 骨がやけに細いというのか、抱き上…

2015/4/29

もうすぐ雷様が僕の熱い胸を打ち砕く!死ぬぞ!そんなことやってたら!強姦魔に襲われて死ぬぞ!椅子から落ちて踵を砕いて俺に平伏せ!雷様は僕に向かって怒鳴った。意味のない戯言ばかり、誰も彼も。意味のない戯言ばかり。お前も俺もオニオンリングみたい…